佐川氏、出世気にして忖度?「内閣人事局」の存在とおびえる官僚

 

学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐる決裁文書を財務省が改竄(かいざん)した問題で、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官は、国会答弁に合わせて公文書の一部を削除させた行為への関与が疑われている。エリート官僚がリスクの高い所業に手を染めた背景について、首相官邸が省庁の幹部人事を握る「内閣人事局」の存在を指摘する声もあるが、自らの出世のために「忖度(そんたく)」していたのか。

文書の改竄が行われた当時、佐川氏が務めていた理財局長から国税庁長官というコースは財務省人事の定番で、直近では佐川氏を含めて4代連続でこのパターンが続いていた。

各省庁の事務次官や局長ら約600人の幹部人事については、2014年に内閣官房内に設置された「内閣人事局」が一元管理している。以前は官僚人事は実質的に省庁ごとに決められていたが、現在は幹部候補者名簿が作成され、首相や官房長官が関与して任用される形に改められた。

これによって政策や改革が進みやすくなった半面、自身の出世を左右されることになる官僚がおびえ、政権の顔色をうかがうことを危惧する声も一部にある。

国有地売却に絡む決裁文書から安倍晋三首相や昭恵夫人の名前などが消えるなどの改竄が行われたのは、佐川氏が国税庁長官に就任する5カ月前の昨年2月。国税庁長官はおおむね1年で交代するため、次のポストがちらつき始める時期ともいえる。

佐川氏は出世のために政権におもねり、改竄を指示したのか。元通産官僚で評論家の八幡和郎氏は「上を守らないと自分の出世に響くとなれば、(まずいものを)隠しておきたいと思うのはどの世界にもあることだろう」との見方を示す。

一方で、「官邸主導で人事を決める方法は、小泉政権のころから始まっている。民主党に政権が移ってからも、うまく動かせないなりに、この方針は進められた。安倍内閣で急に官邸主導になったわけではない」とみる。

元財務官僚で嘉悦大教授の高橋洋一氏は「他省庁はどうか分からないが、財務省が内閣人事局に忖度するかというと疑問だ。財務省は首相、官房長官、副長官の全てに秘書官を出すなど官邸内にネットワークを持ち、かなりのコントロールが可能だ。内閣人事局発足以降も、天下りを含めて財務省の意向に反した人事はほとんど行われていない」と指摘する。

前出の八幡氏は、官邸主導の人事管理は海外でもみられるという一方、官僚の必要以上の忖度や不満が生じないようにするための方策について提言する。

「日本は政権と相いれない事務次官などは肩たたきで辞めさせられてしまう。海外の場合は、政治的にパージされることはあっても、辞めさせられることまではない。日本でも中枢から外れた官僚には外郭団体のポストなどが与えられるような仕組みがあってもいいのではないか」

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