「解散風」憲法改正をやるなら衆参ダブル選

 

 安倍晋三首相は、昨年9月に自民党総裁に連続3選を果たし、総裁任期中に成し遂げたい3つの課題を挙げた。北方領土問題の解決、北朝鮮による拉致被害者の全員の帰国、そして9条を中心とする憲法の改正だ。

 北方領土問題については6月末の20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に合わせた日露首脳会談で一応の区切りを付けることになっているが、ロシア側から北方領土返還に関する前向きな話は出てこない。逆に、北方領土での日露共同経済協力活動について日本はやる気があるのかと文句をつけられる始末だ。

 拉致問題に関しては、安倍首相は無条件で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会談する意向を示している。ただ、拉致問題に関して北朝鮮側は「解決済み」との姿勢を続けている。

 外交問題の前者2つと比べると、憲法改正は極めて国内問題であり、首相がその気になれば実現可能性は高い。

 国会の憲法審査会では、自民党が掲げる改憲条文の審議に入れず、国民投票法の改正案を審議している段階だ。同法改正案も、立憲民主党が審議にすら後ろ向きになっていて、成立の見通しは立っていない。

 安倍首相は16日の自民党会合で「憲法改正はわが党の大きな課題だ。審議をするのが国会の責任だ」と訴えたという。少なくとも参院選で憲法改正を訴える姿勢をみせた。

 参院選で自民党は、32ある1人区のうち16を「激戦区」に指定した。野党共闘が進めば敗れかねないという1人区が半分もある、とみているのだ。衆院選が政権選択の性格を帯びるのに対し、参院選は政権の実績に評価を下す傾向があり、与党に厳しい結果が出やすい。自民党の甘利明選対委員長は「自民党単独過半数は無理。(与党の)自民、公明両党で安定多数を確保するのが至上命令だ」としている。

 安倍首相は同日選について、これまでのところ積極的な話は一切していない。しかし、前々から検討していたのではないかとみられる節がある。昨年夏の中央省庁幹部人事で安田充総務事務次官(昭和56年、自治省入省)を続投させたことだ。

 総務省は自治、郵政両省と総務庁が合体した省で、平成13年の中央省庁再編に伴って発足した。歴代の次官はほぼ1年で交代し、2年務めたのは過去に1人しかいない。安田氏は選挙課長や選挙部長を経験し、省内では「選挙のプロ」で知られる。統一地方選と参院選が同じ年に行われる「亥年選挙」を仕切るためだけが安田氏を続投させた理由にはならないだろう。一度も実施されていない改憲のための国民投票を検討していたかもしれないが、現時点では国民投票を行える状況にない。

 野党は、同日選への警戒を強めている。野党共闘よりも衆院での自党の勢力拡大を重視したくなる。かといって、候補者をかき集める余裕もない。ひとつの政党に結集する動きにいけば「選挙互助会」「野合」の批判は免れない。ある野党の衆院選立候補予定者は早くも「衆参ダブルになったら、野党に最悪の結果が予想される」と悲鳴を上げる。

 政府・与党に憲法改正は選挙の大義にならないという人がいる。5月に行った産経新聞社・FNN(フジニュースネットワーク)合同世論調査によると、安倍首相が掲げる9条2項を維持したまま自衛隊の存在を明記する案について、賛成48・4%、反対35・7%となった。衆参で3分の2以上の賛成を得て改憲の発議をしたとしても、国民投票で確実に成立するかどうか、世論調査を見る限りでは微妙である。

 しかし、そもそも選挙の大義とは何なのか。17年の通常国会では、郵政民営化法案が参院で否決された。当時の小泉純一郎首相は郵政民営化の是非を問うとして衆院解散を断行した。それまでは郵政民営化への関心が低かった世論は、気迫に押される形で小泉氏支持が上回るようになり、衆院選で自公両党は3分の2以上の議席を得て圧勝した。

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